今年は私にとって、とても大切な年だったのだろうと改めて思います。

今年の3月、いきなり夫が仕事を辞めることになりそれまで35年間住んでいた東京を離れることになりました。引き続き東京にいるという選択もありましたが、私は何かを変えたかった。

というより、ようやく変えられるタイミングが巡ってきたのです。不思議に思います。ずっとできない、したくないと思っていたことも、ある時ふとできる、したいと思える時が来る。風の図書室もそんなタイミングで、ふっと木の葉が枝から離れるように人知れずできた図書館なのだと思います。

風の図書室という看板を掲げ、といっても大した宣伝もしませんでしたが、それでも掲げなければ出会えなかった人たちと逢うことができました。もっと頑張ろうと思う時もあれば、いやいやむしろ手を抜いてやろうと思う時もあり、その繰り返しできっと地味に続けていくのだろうと思います。

風の図書室は、あなたの想いを保存する場所です。大切な気持ちがあったと思います。忘れたくない時間があったと思います。もしそんな想いが詰まった本があるのなら、風の図書室に預けてみませんか。もちろんそれは、預けたいと思えるタイミングが来た時にです。

来年はどんな風が吹くのでしょうか。